広報の三田さんと巡る、「はまぎんこども宇宙科学館」

はまぎん宇宙科学館

宇宙分野に関する様々な情報を発信しているYouTubeチャンネル「KosMosチャンネル」。 今回は横浜市磯子区にある人気施設「はまぎんこども宇宙科学館を紹介します。

ナビゲーターの岡由美香も子供の頃こちらに何度か訪れたことがあり、子どもたちにとって宇宙の学びの入り口になってもらえるようなスポットです。

科学館の広報担当の三田さんに詳しく解説していただきながら、はまぎんこども宇宙科学館の魅力をたっぷりとお伝えします!

はまぎんこども宇宙科学館
はまぎんこども宇宙科学館

巨大な宇宙船をイメージして作られた体験型博物館。
ギネスに認定されたプラネタリウムをはじめ、5FからB2まで、様々なテーマを用いた展示が用意され、子どもから大人まで、宇宙や科学について楽しく学べる施設となっている。

住所:横浜市磯子区洋光台5-2-1
アクセス:JR京浜東北・根岸線「洋光台駅」 徒歩3分
入館料:大人400円、小・中学生200円(プラネタリウムは料金別途)
開館時間:9:30~17:00 ※最終入館は16:00まで
休館日:第1・3火曜日、年末年始、臨時休館日 駐車場(約70台):1回700円

1階

【エントランス】

エントランス

こちらはいつ開業されたのでしょうか?

当館は1984年に開館し、今年で41周年目を迎えました。

41年の歴史があるのですね!エントランスに入ると大きな宇宙船があり、早速壮大な印象を受けるのですが、実際の子どもたちの様子はどうですか?

実は最初お子さんたちはこの宇宙船に気づかないことが多いんです。親御さんから上に宇宙船があることを教えてもらい、ようやく分かるようです。実はこの宇宙船は1/4しか実物は設置しておらず、合わせ鏡で全体があるように見える工夫を施しています。この仕組みをお子さんたちに説明してあげると「すごい!」と驚いてくれます。

【プラネタリウム】

プラネタリウム

はまぎんこども宇宙科学館ならではのプラネタリウムの特徴はありますか?

当館は世界一星が多く見られるプラネタリウムなんです。2023年2月に世界一星を映し出せる投影機があるということで、ギネス世界記録に認定されています。

ギネスに認定されているのはすごいですね!たくさんの星が見られるこちらのプラネタリウムをきっかけに、宇宙に興味を持つ子どもも多いのでしょうか?

プラネタリウムの星の解説を聞いて、より星座に興味を持ち、自身で勉強を始めるようになったというお子さんもいらっしゃいます。特に夏休みの際は、星座に関することを自由研究の題材にするお子さんも多いようです。

【大型エレベーター】

プラネタリウム

天井が綺麗ですね!

お子さんにもエレベーターに乗る間も宇宙を楽しんでもらいたいという思いから、天井に天の川を広げています。さらに、このエレベーターは搬入用として使用していたものを改良し、広さを活かして、団体のお客様が来ても安心して利用できるようになっています。

5階 宇宙船長室

【500kg隕石】

500kg隕石

これは本物の隕石なのでしょうか?

アフリカのナミビアで発見された本物の隕石で、重さは500㎏あります。いつ落ちてきたものなのかは不明ですが、横浜で展示していたものを数十年前に当館で購入し、こちらで展示しています。

隕石自体は鉄で出来ており、磁石を近づけるとくっつきます。この隕石は実際に触ることもできます。

でこぼこしていますね!戦ってきたという感じがします。

表面の質としてはザラザラとしているように感じると思いますが、大気圏に入ってきた時に溶けてしまった影響で表面がでこぼこしています。

【マスコットキャラクター(アラス)】

マスコットキャラクター(アラス)

このキャラクターは私が子どもの頃に来ていた時からいました!

1Fにはビッチョ、3Fにはフロロ、5Fにはアラスというキャラクターがいます。この3体が地球に遊びに来たのですが、離れ離れになってしまい、それぞれと連絡を取れるようにお客様が操作をしてもらうというものなんです。進めていくとミッションが与えられるので、それをクリアし、表示されたパスワードを入力すると続きのお話を見ることができます。

そんなストーリーがあったんですね!

実はこちらは当館の職員が声を入れていて、一人で3役を演じ分けているんです。

そうなんですね!3人でやられていたのかと思っていました。

4階 宇宙研究室

【ボールマシン】

ボールマシン

こちらはボールが上から下に落ちてくる仕組みを観察するもので、いわゆるピタゴラスイッチのようなものです。球の順番によって落ちてくるルートが変化します。

【パラボラアンテナ】

パラボラアンテナ

こちらはパラボラアンテナの仕組みを説明する展示です。置いてある青い球を上から落とすと、必ず中心の黒い部分に当たるようになっています。電波を集めて中心から発信をしているというアンテナの仕組みを分かりやすく表しています。

【急がば回れ】

急がば回れ

こちらでは4つのコースから同時に球を落としてスピードの違いを観察することができます。実際にやってみると3番目のコースの球が一番早くゴールに到達するのが分かります。このコースはサイクロイド曲線を使っていて、実際にジェットコースターのコースに採用されている曲線なんです。

他のコースとほとんど変わりがないように見えますね。

距離自体はどれも同じなのですが、曲線の違いによってスピードが変わってきます。

【光のハープ】

光のハープ

こちらは上部に赤外線のセンサーが付いており、手をかざすだけで簡単に音を奏でることができます。

触らなくても簡単に音を出すことができるんですね!

【スペースシュミレーター】

スペースシュミレーター

こちらでは、今は運用が終わっているタイプにはなるのですが、スペースシャトルの操縦体験ができます。様々なミッションがあるのですが、宇宙から地球の空港に帰還するというミッションがとても面白いです。ぜひ良かったら実際に操作してみてください。

非常に操作が難しいですね!

レバーを上手く操作して、翼を水平に維持することが重要になります。

3階 宇宙トレーニング室

3階 宇宙トレーニング室

3階は全体が宇宙飛行士のトレーニングを疑似体験できるフロアになっています。

月面ジャンプや空間移動ユニット、惑星ジムなど、アクティブな体験を楽しめる展示をたくさん用意しています。

こちらも私が子ども頃からありましたが、同じように子どもの頃に利用し、大人になってお子さんと一緒に来たという方もたくさんいらっしゃいそうですね。

まさにそういった方が多いと思います。大人になってお子さんとこちらに来て、一緒に展示を楽しみながら「懐かしい」と感じてくださる方がたくさんいらっしゃいますね。

【反射神経】

反射神経

こちらは開館当初からあるものですね。子どもと大人のそれぞれのモードがあり、ボタンを押して30秒間の間に点滅するボタンを何回タッチできるかを計測します。

すぐに点滅が消えてしまいますね。

そうですね。大人でもなかなか難しいかもしれないです。上手い方は30秒間に20回ほどタッチできるようです。

【ボールマウンテン】

ボールマウンテン

こちらは小さいお子さんでも楽しめる展示で、単純に穴にボールを入れるだけなのですが、どこからボールが出てくるかが分からないところが面白いポイントです。

予想していたところと違う場所からボールが出てきますね!

よくボールの取り合いが起きてしまう程小さいお子さんに人気の展示で、ここでずっと遊んでいるお子さんもたくさんいます。

【マニピュレータ】

マニピュレータ

こちらも人気の展示の一つで、アームを操作して、UFOキャッチャーのようにブロックを積み上げるという体験ができ、この作業を通して、実際に宇宙飛行士が宇宙ステーションでロボットアームを使って操作している流れを疑似体験できます。

これまでで最高17個積み上げた方がいたそうですが、縦横の操作がなかなか難しいので、1つ積み上げるのだけでも大変だと思います。

【月面ジャンプ】 

マニピュレータ

こちらでは重力が地球の約1/6しかない月面でジャンプしたときの感覚を実際に味わうことができます。ぜひ体験してみてください!

最初は難しいですが、コツを掴むと高くジャンプすることができますね!宇宙の浮遊感を感じることができました!

【空間移動ユニット】

空間移動ユニット

こちらは宇宙飛行士が行っている船外活動をイメージした体験です。実際に宇宙ステーションで作業する時は、背中に空気を噴射して移動する装置を背負うのですが、この展示と同じように手元のレバーで左右に移動する仕組みになっています。

最初はレバーの操作に苦戦しましたが、操作を通じて宇宙飛行士になった気分を味わうことができました!

このように宇宙の活動をイメージしたものや、宇宙飛行士に必要な感覚や体力を身に付けられる体験がこのフロアにはたくさんあります。

私が子どもの頃はそこまで深く考えずにただ楽しんでいました。

その状態が一番の理想です。宇宙や科学はハードルが高いと感じることが多いので、最初は勉強するというより遊ぶという意識で入ってもらいたいんです。楽しいという感覚から興味を持ち、「もっと調べてみよう」という自分の学びに発展してもらえればと思っています。

2階 宇宙発見室

【放電ショー】

放電ショー

こちらは2階のフロアで一番の目玉になっているもので、スイッチを押すと音声ガイダンスで紹介が始まります。実際にガイダンスに沿って電気が流れる様子や小さな雷が発生する様子を見ることができます。

雷が起こる様子は迫力がありますね!

【三原色の木】

三原色の木

こちらはつまみを操作することによって光の三原色の色を変化させることができます。「赤と青を混ぜると紫になる」など、操作を通して光の三原色の法則が学べます。

【プラズマボール】

プラズマボール

こちらの球に手を近づけると、手の表面を電気が流れていく様子を観察することができます。まるで自分で電気を操っているかのような感覚を味わえ、お子さんに人気の展示となっています。

【図書室】

図書室

図書室の中には宇宙関係の本がたくさんあり、人気漫画「宇宙兄弟」も全巻置いています。

様々な宇宙に関わる本がありますね!

当館の的川泰宣館長が「はやぶさ」という探査機のプロジェクトメンバーに入っており、それに関連してはやぶさ関連の本も多数置いてあります。そのはやぶさのプロジェクトに関しては2010年に映画化され、俳優の西田敏行さんが的川館長を演じられていました。映画の内容自体が非常に面白いので、宇宙に興味がない方でも「一生懸命何かやりたいな」という気分になれると思います。ぜひ一度見て頂けると嬉しいですね。

見学を終えて

見学を終えて

はまぎんこども宇宙科学館に再び訪れ、子どもの時の感動と違った学びができ、大人になってから来ても新しい発見がありました。
これから当館を訪れる子ども達に何を感じてもらいたいと思いますか?

まずは「面白い」「楽しい」ということを感じてもらいたいです。

宇宙や科学というものは難しく感じる方が多く、学校でいう理科の分野になるんですが、苦手だというお子さんが実際たくさんいらっしゃいます。そのイメージを変えてもらうために、勉強という意識ではなく、展示を見たり体験をしたりして、楽しいと思ってもらいたいですね。その経験から「これはこの勉強に繋がっているんだ」と知ってもらい、もし興味を持ってもらえれば自身でどんどん追及してもらいたいなと思っています。

これから目指していきたい姿はありますか?

お子さんの理科の苦手意識を払拭し、「科学は楽しい」と思ってもらえるように、「お子さんの初めての科学の場」として引き続き様々なイベントを行っていきたいと思います。

中学生ぶりにこちらに来て、子どもから大人まで楽しめる素敵な施設だなと改めて感じました。本日はありがとうございました!

取材:2025年2月3日
ナビゲーター:岡 由美香 

はまぎんこども宇宙科学館の施設紹介については、YOUTUBE動画でも紹介しております。
動画の方も是非ご覧ください。
##6【施設紹介 前編】広報担当者と巡る「はまぎんこども宇宙科学館」が面白い!
#7【施設紹介 後編】広報担当者と巡る「はまぎんこども宇宙科学館」が面白い!
トップページに戻る